今シーズンの『東大王』について思うこと

『東大王』が新シーズンに移行して3ヶ月が経ったので、思うところをまとめてみようと思う。

クイズ番組としての質の劣化

まず最初に思うことは、クイズ番組としての質の劣化だ。

特にランキングエックス(何らかのランキングTOP10を言い当て、その順位が得点になるというステージ)がひどい。ひどすぎる。

例えばチェーン店の売上ランキングなどのバラエティ色の強い問題が出されたかと思えば、クイズとは無関係の試食シーンをはさむ…といったことが増えた。

バラエティ番組としては面白い(&番組的には企業タイアップでカネになる)のかもしれないが、それまで東大王チームvs芸能人チームのハイレベルな戦いを繰り広げてきた『東大王』を期待している視聴者からすれば「劣化」と言わざるを得ない。

知らない漢字・知らない絵画・知らない世界遺産など、知的好奇心を掻き立てられる数少ない番組だったのに、ただの低俗なバラエティに落ちぶれてしまった。

とても悲しいし、正直失望している。

未熟なまま激戦地に放り込まれた「プロジェクト東大王」

昨シーズン、鈴木光と林輝幸(ジャスコ林)が東大王チームを卒業するのにあわせて始まった、新メンバーを選出するオーディション企画『プロジェクト東大王』。

3ヶ月に及ぶプロジェクトの末、10名のうち8名が東大王チームとして選出されたのだが、このうちのほとんどがまだまだ弱い。

まあ準備期間は長いようで短い3ヶ月なわけだから、ある程度の未熟さは仕方がないのかもしれない。

しかし『東大王』は残酷にも「少数精鋭の東大王チームが玉石混交な12名の芸能人チームに立ち向かう」という構図のクイズ番組である。

そう。まだクイズ未経験者の域を出ていないのに番組に放り込まれた東大王メンバーが、アンミカや富永美樹、本村健太郎を筆頭とする番組常連の芸能人チームに勝てるわけがないのだ。

正直、実力がかけ離れすぎていて、見ていて全然見応えがない。解釈次第では一方的な弱い者いじめの様相を呈している。

『プロジェクト東大王』は長期的にじっくりと育成して、一定の水準に達したメンバーから順次東大王チームに昇格するようなシステムにすべきだったのではないだろうか。

(ついでに言わせてもらうと、せっかくの新メンバーを決めるParavi独占配信企画だったのに、番宣に使われた映像は河野ゆかりが「負けたくない…(と思います)」と涙ぐむカットばかりでウンザリしていた。かわいい女の子が泣いてれば興味を持ってくれるという魂胆かもしれないけど、ああ何度も流されたらさすがに興ざめする。時代錯誤もいいところ。性格悪いよ。)

入れ替え制度によるチームワークの低下

前述の通り、東大王チームは一気に8名も追加された。

そのためか、今シーズンからは東大王チームがステージを1つ落とす(芸能人チームが勝つ)ごとにメンバー1名が入れ替わる「入れ替え制度」ができた。

これにより、東大王チームのメンバーが毎回コロコロ変わってしまい、東大王チームとしてのチームワークが下がってしまったのだ。

昔の話をするのは野暮かもしれないが、これまでの東大王チーム(とりわけ伊沢・水上・鶴崎・鈴木の4名+ピンチヒッター砂川で東大王チームを編成していた頃)は、お互いの特性を活かし、持ちつ持たれつで協力・連携しながら勝利へと向かっていく頼もしい姿を見ることができた。

しかし今の東大王チームは、実力のあるメンバー1~2人が孤軍奮闘するばかりで、「チーム」感がほとんどない。芸能人チームのほうがよっぽどうまく連携していることさえある。

東大生を集めて「チーム」を組む意味とは何なのだろうか? メンバーがコロコロ変わってしまう「チーム」でどう連携していけというのか?

大将・鶴崎くんの苦労は察するに余りある。学業もあるだろうに番組に振り回されてばかりで、本当に同情する。

変わってしまった『東大王』を見続けるか?

新しくなったことばかりで番組スタッフも試行錯誤していると思い、しばらく様子見していたが、3ヶ月経ってもこれといった改善が見られなかったので今回筆を執った。

私は『東大王』が好きだ。毎シーズン、東大王のメンバーがどんどん成長していくのが楽しみだ。

だから今後も見続けると思うが、今シーズンに入り番組内容が大きく変わってしまい、少し……いや、かなり熱が覚めてしまった。

一度決めた路線を変えていくのは難しいかもしれないが、少しでも以前の『東大王』を取り戻してくれることを切に願う。